耐震性

建築物が地震エネルギーをどれだけ吸収できる構造か、揺れにどれだけ耐えられる構造かを表すもので、次のような種類があります。

◆耐震構造
地震や強風などの力で建物が揺れても耐えられるように設計された構造のことで、大地震でも建物が倒壊することなく人命を守れることを最低限のレベルにしています。 しかし、壁にヒビが入ったり、建物内の設備や備品などの損傷を防ぐレベルまではカバーされていません。また、高層ビルでは上の階にいくほど揺れが大きくなります。


◆免震構造
揺れを小さくする効果のある免震装置を建築物に設置し、地震の影響を通常の3分の1~5分の1程度にやわらげる構造のことで、水平に柔らかく動くバネの原理で地震の揺れを建物に伝えにくくする積層ゴムや振動エネルギーを吸収するダンパー(振れ止め)を基礎と建物の間に設置するタイプが多くなっています。以前は中高層建築物に多かったのですが、最近は超高層マンションや一戸建て用の装置も開発されています。


◆制振構造/制震構造 
地震などによる振動を、建物に施した装置で吸収して揺れを小さくする建造物の構造のことで、建造物の要所にダンパーが設置されています。免震構造に比べると効果は落ちるのですが、費用は安くすみます。

【 不動産鑑定士の眼 】

地震力に耐える「耐震」に対して、地震力を低減させるのが「免震」や「制震」です。
3.11の大震災以降、地震に対する安全性が住宅評価の基準となりました。
つまり、これらの耐震性が確保された住宅は、付加価値住宅として人気が高まります。
また、今後はマンションのみならず、戸建住宅にも耐震性の需要が高まることが予想されます。

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